JCSS登録の一般要求事項
ISO17025を取得される企業が増えています。事前に取得準備をされることが大事になります。検査室の設置、手順書の作成等です。当社に取得準備をご相談ください。
ISO17025とは試験所又は校正機関が試験又は校正を行うにあたり、その能力があるものとしての認定を受けようとする場合の一般要求事項を規定した国際規格です。
ISO17025の要求事項は、主に次の2つから構成されています。
「管理上の要求事項」健全なマネジメントシステムに関する要求事項
「技術的要求事項」試験所・校正機関が請け負う試験・校正の種類に応じた技術能力に関する要求事項
ISO17025の沿革
急速なグローバル化の進化に伴い、試験結果を相互に認めあう事が合理的であるとの気運が高まり、1978年に試験所に対する要求事項の評価基準となるISO/IECGuide25が発行されたのが始まりです。
その後、1999年12月にISO/IEC 17025:1999として刊行され、さらに2005年にはISO/IEC17025:2005が発行されています。
JCRP21
JCSS登録の一般要求事項
(第15版)
平成23年8月26日
独立行政法人製品評価技術基盤機構
認定センター
JCRP21 JCSS 登録の一般要求事項1/37
目次
……………………………………………………………………………………………はじめに …5
第1部 登録事業者に対する一般要求事項 ………………………………………………………5
1.目的 ………………………………………………………………………………………………5
2.適用範囲 …………………………………………………………………………………………5
3.関係法令及び引用文献 …………………………………………………………………………5
4.用語 ………………………………………………………………………………………………5
5.申請事業者及び登録事業者の登録のための審査基準 ………………………………………7
5.1 ISO/IEC 17025 ……………………………………………………………………………7
5.2 ISO/IEC 17025の適用方針 ………………………………………………………………7
6.申請事業者及び登録事業者の遵守事項 ……………………………………………………11
7.技能試験要求事項 ………………………………………………………………………………12
8.標章の使用に関する規定 ………………………………………………………………………13
8.1 基本方針 …………………………………………………………………………………13
8.2 標章 ………………………………………………………………………………………13
8.3 校正証明書に使用する場合の要求事項 ………………………………………………13
8.4 宣伝等における標章の使用 ……………………………………………………………14
8.5 標章の使用中止及び校正証明書発行の一時停止 …………………………………15
9.届け出の義務 ……………………………………………………………………………………15
10.立入検査等 ……………………………………………………………………………………15
第2部 認定国際基準に対応する事業者に対する一般要求事項 ……………………………16
1.目的 ………………………………………………………………………………………………16
2.適用範囲 …………………………………………………………………………………………16
3.関係法令及び引用文献 …………………………………………………………………………16
4.用語 ………………………………………………………………………………………………16
5.申請事業者及び認定事業者の認定のための審査基準 ……………………………………16
5.1 ISO/IEC 17025 …………………………………………………………………………16
5.2 ISO/IEC 17025の適用方針 ……………………………………………………………16
6.申請事業者及び認定事業者の遵守事項 ……………………………………………………17
7.技能試験要求事項 ………………………………………………………………………………18
8.認定シンボルの使用に関する規定 ……………………………………………………………18
8.1 基本方針 …………………………………………………………………………………18
8.2 認定シンボル及び認定番号の記載 ……………………………………………………18
8.3から8.4まで ………………………………………………………………………………18
8.5 標章及び認定シンボルの中止及び校正証明書発行の一時停止 ……………………18
9.届け出の義務 ……………………………………………………………………………………19
10.立入検査等 ……………………………………………………………………………………19
11.認定国際基準対応資格の一時停止又は取消し ……………………………………………19
付属書1 校正証明書1ページ目の様式例等 ……………………………………………………20
付属書2 現地校正を行う場合の要求事項 ……………………………………………………26
付属書3 遠隔校正を行う場合の要求事項 ……………………………………………………29
付属書4 規格への適合性の評価に関する指針……………………………………………33
JCRP21 JCSS 登録の一般要求事項2/37
付属書5 カタログ、レターヘッド及びその他の宣伝文書等に対する標章又は認定シンボルの
…………………………………………………………………………………使用例 …36
JCRP21 JCSS 登録の一般要求事項3/37
JCSS登録の一般要求事項
はじめに
この文書は、計量法に基づく校正事業者登録制度(以下「JCSS」という。)において、登録を受
ける又は維持するために必要な事項を定める。
この文書は、大きく2つの部分から構成され、第1部は登録事業者に対する一般要求事項、第
2部は、JCSSにおいてさらに認定国際基準に対応する事業者(以下「国際MRA対応認定事業
者」という。)に対する一般要求事項を規定している。
第2部は、第1部の一般要求事項に付け加わるものであり、番号付けは第1部に対応させてお
り、同じ番号のものは第1部の規定を置き換えている。
なお、この文書中で独立行政法人製品評価技術基盤機構への届け出が必要な場合など、登
録の申請と維持に係る手続きの詳細については、別途発行されている「JCSS登録の取得と維
持のための手引き」及び「JCSS登録申請書類作成のための手引き」を参照のこと。
第1部 登録事業者に対する一般要求事項
1.目的
この文書は、法令に基づきJCSS登録を受ける又は維持するために必要な事項を、認定制度
品質マニュアルに従って定めるものである。
2.適用範囲
(1) このJCSS登録の一般要求事項(以下「一般要求事項」という。)は、計量法第143条第1項
に規定する登録を受けようとする者(以下「申請事業者」という。)及び登録を受けた者(以下
「登録事業者」という。)に適用する。
(2) この一般要求事項は、計量法校正事業者登録制度関係法令(以下「関係法令」という。)を
補完し、申請事業者及び登録事業者が満たさなければならない要件のうち、登録に係る区分、
校正手法の区分、種類、校正範囲及び最高測定能力(以下「登録範囲」という。)に関わらず全
体に共通するものをまとめたものである。個別の技術分野において要求事項に対する具体的
な適用の指針がある場合は、独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センター(以下「認定
センター」という。)が別に定める分野別の技術的要求事項適用指針に定める。
(3) この一般要求事項は、次の関係法令及び校正機関認定に関する国際指針に基づき作成さ
れたものであり、これらの要求事項を超えるものではない。
3.関係法令及び引用文献
・計量法(平成4年5月20日法律第51号): 第8章
注)計量法の一部改正については、「公益法人に係る改革を推進するための経済産業省関
係法律の整備に関する法律(平成15年6月11日法律第76号)」(平成17年7月1日施行)
による。
・計量法施行令(平成5年10月6日政令第329号): 第39条
注)計量法施行令の一部改正については、「計量法施行令及び計量法関係手数料令の一
部を改正する政令(平成16年12月22日政令第410号)」(平成17年7月1日施行)による。
・計量法関係手数料令(平成5年10月20日政令第340号): 第1条登録手数料
注)計量法関係手数料令の一部改正については、「計量法施行令及び計量法関係手数料
令の一部を改正する政令(平成16年12月22日政令第410号)」(平成17年7月1日施行)に
JCRP21 JCSS 登録の一般要求事項4/37
よる。
・計量法施行規則(平成5年10月25日通商産業省令第69号): 第8章
注)計量法施行規則の一部改正については、「計量法施行規則の一部を改正する省令(平
成17年3月15日経済産業省令第23号)」(平成17年7月1日施行)及び「計量法施行規則
の一部を改正する省令(平成17年9月30日経済産業省令第95号)」(平成17年10月1日施
行)による。
・計量法に基づく登録事業者の登録等に係る規程(認定−法B−計量法登録)
・IAJapan技能試験に関する方針(認定−部門−URP24)
・ISO/IEC 17025(2005)(JIS Q 17025 (2005)) : General requirements for the
competence of testing and calibration laboratories(試験所及び校正機関の
能力に関する一般要求事項)
・JIS Z 8103 (2000) : 計測用語
・ISO/IEC 17000(2004) (JIS Q 17000(2005)): Conformity assessment -Vocabulary
and general principles(適合性評価−用語及び一般原則)
・ISO/IEC 17011(2004) (JIS Q 17011(2005)) : Conformity asessment- General
requirement for accreditation bodies accrediting conformity assessment
bodies (適合性評価−適合性評価機関の認定を行う機関に対する一般要求
事項)
・ISO/IEC Guide 99(2007):International vocabulary of metrology . Basic and general
concepts and associated terms(VIM)(国際計量計測用語−基本及び一般
概念並びに関連用語(VIM))(以下「VIM3」という。)
・ISO/IEC Guide 98-3(2008):Uncertainty of measurement −Part 3:Guide to the
expression of uncertainty in measurement(GUM:1995)
・ASG101 : 「JIS Q 17025 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項(IDT, ISO/
IEC 17025)」の理解のために−試験所・校正機関及び認定審査員のための
解説−
・APLAC TC 004(2010)) :Method of Stating Test and Calibration Results and
Compliance with Specifications(試験結果及び校正結果並びに仕様に対す
る適合性の表明方法)
なお、国際規格について()書きでJIS規格を併記する場合はそのJIS規格は国際規格の翻訳
規格であることを示す。
4.用語
この一般要求事項では、関係法令、ISO/IEC 17000及びVIM3で定義された用語を用いる他、
次の用語を定義する。
(1) 特定二次標準器
特定標準器による校正等*備考1)を受けた計量器*備考2)をいう。この用語に標準物質を含める場合
には、「特定二次標準器等」という用語を使用する。
備考1: 「特定標準器による校正等」とは、特定標準器又は特定副標準器を用いて行う計
量器の校正又は特定標準物質(計量法第134条に規定する特定の物象の状態の量を
現示する標準物質を製造するための器具、機械又は装置を用いて製造された標準物
質)を用いて行う標準物質の値付けを意味する。
備考2: 「計量器」とは、物象の状態の量を計るための器具、機械又は装置のことをいい、
一般に「測定器」と呼ばれるものの他に、分銅やブロックゲージなどの実量器なども含ま
れる。JIS Z 8103(計測用語)では、「計測器」という用語がこれに当たるが、この一般要
JCRP21 JCSS 登録の一般要求事項5/37
求事項では関係法令で使用する「計量器」という用語に統一している。
(2) 常用参照標準
計量法第143条第2項第1号に規定される「特定標準器による校正等をされた計量器若しく
は標準物質又はこれらの計量器若しくは標準物質に連鎖して段階的に計量器の校正等をされ
た計量器若しくは標準物質」のうち特定二次標準器以外であって、該当する測定量において申
請事業者及び登録事業者が保有する最上位の計量器又は標準物質をいう。
備考: VIM3 5.6では、「reference measurement standard(常用参照測定標準)、reference
standard(常用参照標準):ある組織又はある場所で、ある種類の量の他の測定標準
を校正するために指定される測定標準」が定義されている。
(3) トランスファスタンダード
特定標準器又は特定副標準器にトレーサブルな計量器(測定標準を含む)であって、現地校
正に携行するもの。
(4) 最高測定能力
JCSSの登録においては、申請事業者及び登録事業者が登録された事業の範囲で実施する
測定の最小不確かさとして最高測定能力を定義し、その定義に基づいて審査を行い、登録す
る。この最高測定能力は、計量法施行規則で以下のように規定されている。
最高測定能力: 国際度量衡委員会が定めたものであって、ある測定量(measurand)の一
つの単位又は一つ以上の値を実現する計量器の校正等を実施する場合、
事9.届け出の義務
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